以前紹介したように、かつて藍は日本人の暮らしに根付いた色でした。そこには他にも日本人が藍染を必要とした理由があります。藍は「火に強く、水にも強い」という特徴があります。

例えばSL機関車の機関師の制服や江戸の火消しの半纏は藍染が使われていました。火を扱う上で、火に強い藍染がちょうど良かったのです。水にも強い藍はカビも生えにくいのです。そして藍染は防虫、防臭の効果があります。江戸前寿司に行くと、暖簾は藍染です。藍染の暖簾で虫除けをしていたのです。火にも水にも虫にも強い藍染は、昔の生活になくてはならないものだったのです。

次回へつづく…