日本人はものを大事にする民族です。昔、藍染の綿着物がくたびれてくるとお母さんやお婆ちゃんが縫い直して、褌(ふんどし)になって、それが今度は赤ちゃんのオムツになります。藍染は防虫、防臭、防カビ効果がありますから、紙オムツいらずでした。ここで終わりではなく、次は雑巾として使います。それをカラカラに乾かして、糸を一本ずつ引いて火燻(かいぶし)というところに持って行きました。このように日本人は、ものをできるだけ長く大切に使ってきた民族なのです。このように大切に使われた藍染は、日本人になくてはならないものだったのです。
ものを大事にするというつながりで言えば、藍職人の道具も長く大切に使われています。師匠から頂いた40年もののカッターもあります。自分の道具を人に使って欲しくない気持ちがわかるくらい大切にしています。
本藍染や拘った道具など、ものを長く大切に使うことを大事にしたいのです。
次回へつづく…